「化ける」
「化けたな・・・」
授業中、小さくつぶやいてしまうことがあります。
あまり「適当」な言葉ではないので、大きな声では言わないが、
つい、つぶやいてしまう。
中3専門塾ということで、1年、もしくは7ヶ月、塾生と一緒に勉強していくわけですが、塾生によっては、突然、人が変わったように学習能力が上がる時があります。
テストの点が急に上がるというわけではありません(多くの場合それを伴いますが)。
しかし、学習能力が、突然ぐっと上がることがあるのです。
理解力、暗記力、問題を解くスピード、あらゆる面において、階段を大きく一段上がる。
テストをして、それが客観的に見えたわけでもないのに、講師である私も、そして本人自身も、はっきり気がつくくらいの変化が、突然訪れるのです。
前は5回言わないと覚えられなかったことが、2回程度で覚えられる。
言葉を尽くさないと、なかなか理解できなかったのが、1回の、かいつまんだ説明だけでわかる。
問題を解かせると、以前に比べ、格段のスピードで、しかも正確に正答する。
何をやっても、別人のような変化があります。
小さい声で「化けたな・・・」とつぶやいたあと、
塾生本人に、
「できるようになったねえ! 自分でも、そうだ、ってわかるでしょ?」
と聞くと、
皆、自信に満ちた、でもちょっと引きつったような顔で、うなづく。
一度「化けた」人は、もう二度と、前のようには戻りません。
新しい弱点が出現して(階段を上がったからこそ見えてくる弱点もある)、テストの点自体はすごく伸びなくても、日々の学習の質は、がらっと変わるし、変えても大丈夫。
それが1対1で教えている場合だったりすると、授業の準備をしている私の方が、計画を修正しなくてはならなくなり、あわてたりします。なにしろ、前のようなペースでの学習じゃ、本人が物足りなくなってくるのだから。
人によっては、1年の間に2・3回「化ける」ことがあります。
本試験直前に「化ける」人もいます。実力テストや模擬試験には間に合わないため、志望校を変えられないのが残念なのですが・・・。
つい最近も、ものすごく「化けた」生徒がいます。
教えている私は、最近毎回、鳥肌がたっています・・・。
びっくりしてしまうのだ・・・。
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